トンデモ本ではなく普通の研究書から注目ポイントを
発見していきたいな、というスタンスなので読んでみました。
土地勘がないためやはり戦争の記述になるとわかりにくさがあります。
シュメル人は膠着語(てにをはがある)を話し、
周囲の民族と語族が違う謎の民族というのは有名ですね。
殉死の慣習があり、骨は大量に出ているようですから
分析してみたらはっきりするのでは、と思いますがネット情報ないですね。
調べるといろいろわかってしまうからあえてしてないのかも。
単語自体は周辺国のほうが日本語っぽいこともあるなと思いました。
この著者さんがシュメール語と日本語の単語に
一致するものが多いことに触れないあたり
極力シュメルと日本の共通性を避けた記述をしているのかもですが。
自分の参考にしている方の説では、
一般に言われるシュメルが渡ってきて日本人と同化した
(戦時中にもその説が盛り上がったと著者さんが苦々しく書いてます)というより
縄文人がメソポタミアにわたってきてシュメル人になったと考えるほうが自然とのこと。
やはり最古の文字「トークン」に注目。
8000年前に編み出された文字の原型といわれる粘土スタンプ。
なかなか古いですね。
また特色的な回転印章は、
縄文を回転することから着想を得た説もありますが
その前に「スタンプ印章」があり、
これは縄文時代にもありますね。
このほど八戸でキレキレのスタンプ型土製品を見てまいりました^^
違うところに注目するべきとも教授の方は言いますが、
やはり共通性が気になるのは基本ですよね。
そもそも土器の型式にしても、共通性から判断しますよね。
おもに粘土板に文字が書かれ、都市の焼き討ちにあった際焼かれて、
むしろ保存状態が良くなり後世まで残るという図式が興味深いですね。
蝋を塗った木に書かれることもあったが残りにくいようですね。
西洋エンタメによく出てくる「呪いの粘土板」は本当はこういうものなんですね。
本当の考古学から物事を知ることは大事だなと思います。
元祖学園ものとして官僚養成学校の生徒の一日を紹介。これは確かに面白い。
少し前、戦前くらいの学生とほぼ変わらない生活という感じですね。
間違えたり私語をするとその都度鞭でたたかれるのはちょっと辛いですが、
エリートのポストが約束されているだけに
家族総出でサポートしていたんでしょうね。
精神世界の章では、結構共通点が見られます。
天の神が「アン」といわれるんですね。
ホツマでは天を「ア」地を「ワ」と呼び、
アメノミオヤノカミが天と地を分けたとされていますが。
大きな管が天上世界に通じているという信仰は、縄文と共通しています。
また、王が被る被り物には二つの突起がついているそうで、
これはホツマの王が神と民衆の声を聴くためのアンテナ「サヲシカ」と共通しますね。
2つの突起というのはミミズクから由来しているともいわれますが。
「スサ」という地名も非常に気になります。
「スサの王」=普通に「スサノオ」になってしまうので。
日本神話のスサノオは中国においてアマテルの勢力に敗けた勢力を
代表して描かれているとも言いますね。
シュメルの王朝は東夷にあたるエラムに最終的に滅ぼされます。
「東夷」は普通に蛮族としての呼称としか見られていませんが、
「大きな弓を使う人たち」という意味は必ずしも
蔑称ではないという見解もあります。
この著者さんも軍隊の項で、弓を使うことは難しく、
鍛錬された者のみが扱えた(特別な存在として敬意を払われた)と認めてるんですよね。
研究者本人も気づいていない矛盾かなと思います。